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現代のミュージアムとしてのあり方の一つとしての提案

京都清水寺門前、茶わん坂に1987年より清水焼の陶芸家で人間国宝 近藤悠三の作品を展示する「近藤悠三記念館」がある。

京都の清水寺周辺は音羽の滝に象徴されるように四神の青龍が宿る水の聖地である。

この地に記念館ができてから焼く30年を経て、現代の「ミュージアム」としてリニューアルされた。

リニューアルに際して磁器染付の人間国宝 近藤悠三氏の作品を中心に、陶芸家である長男・近藤豊氏、次男・近藤濶氏、美術作家として国際的に活動されている孫の近藤高弘氏の4名の作品を展示するKONDO MUSEUM としてリニューアルオープンした。

リニューアルに際して、作品を鑑賞しながら利き酒を楽しむことのできる「柳水(りゅうすい)」というバーを設け、「ミュージアムバー」という新しいスタイルを取り入れている。

ミュージアムバーは4つの領域で構成している。

  1. これまで広く公開されていなかった悠三氏の最大級の作品である梅染付大皿を茶わん坂の通りから誰でも見ることができるエントランススペース。
  2. 悠三氏の「近藤染付」と呼ばれる生命感に溢れる染付から始まり豊氏、濶氏、高弘氏に受け継がれ新たに展開されていく近藤家の4人の作品展示。
  3. 1924年、悠三氏がこの地に陶工房を構えた当時の作業場と資料の保存。また悠三氏が日本酒を好み製作に勤しんだ‘ぐい呑酒器’の展示。
  4. 新たなコンテンツとして作品を鑑賞するだけでなく「柳水(りゅうすい)」という場を設け、清き水にちなんだ利き酒を楽しみ、鑑賞と体感の両方から清水の歴史を感じとることができるスペース。

また空間は黒をベースに照度を落としながら竹、石、和紙、塗りなど和の素材感引き立たせ、単純な展示空間としてではなく、文脈の中で作品を楽しんでもらえることを意識し。

近藤高弘氏の技法である銀滴彩をあしらった横幅7mを超える平面作品を空間のメインに据えている。

暗がりの中でこの銀の滴りが浮かびあがることで、この地の水に纏わる流れ、滴、潤いや艶などを陶器の世界の中で感じてもらうことを目指している。

ロゴデザイン・北川一成氏(GRAPH)

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